(※リンクを部分をクリックすると、InkscapeでDesignの説明ページに移動します。)
Step1 Inkscapeでレイアウト
- Inkscapeを立ち上げると、デフォルトでA4サイズの書類が開きます。
- A4サイズ+塗り足し3mmの四角形(216mm×303mm)を描き、中央に配置してガイドに変換します。
※中央に配置するには、[整列/配置]ダイアログで、[基準]を[ページ]に設定し、とを押すと簡単に配置できます。 - 通常通りレイアウトします。
- バックに色や画像を引く場合は、2で設定した塗り足しのガイド線の位置まで延ばします。
※後で修正する時の為に、ここでバックアップを取っておく事をおすすめします。
Step2 Scribusにインポートする為の準備
- [フィルタ]を設定している部分([フィル/ストローク]でぼかしを設定している場合や、[レイヤー]のブレンドモードを[標準]以外に設定している場合も含む)を、選択して、[ビットマップコピーを作成]します。コピー元は削除するか、別レイヤーに移動して非表示にしておきます。
今回の場合、緑の下のドロップシャドウの部分を[ビットマップコピーを作成]で画像にしました。
- 文字をアウトライン化します。
- リンクしている画像は[画像の埋め込み]で埋め込み画像にします。
- Scribusに読み込んだときの位置合わせのための四角形を、ページの中央に配置します。四角形のサイズは、全体が入るような切りのいい数値に設定するといいと思います。ここでは上下左右15mmずつ大きい、240mm×327mmに設定しました。(線幅はなしにして、フィルだけ設定しておくと誤差が出なくていいと思います)
- インポートする以外のオブジェクトを削除して保存します。(周りにオブジェクトを置いていたりすると、Scribusでサイズ合わせする際に面倒なので)
Step3 Scribusにインポート
- Scribusを起動し、新規ドキュメントの設定を行います。
サイズは今回はA4なのでデフォルトのままですが、A4以外の場合は変更します。
単位をmmに変更します。
左側の[裁ち切り]タブで、上下左右3mmに設定し、[OK]を押します。
- [ファイル]メニューから[インポート]-[ベクトルファイルを取得]を選択し、先ほど保存したInkscapeファイルを選択します。
- [SVGファイルはサポートしていない機能を含んでいます]というメッセージが出たら、気にせずOKし、画面上をクリックします。すると、Inkscapeデータがグループ化された状態で取り込まれます。
- すこしサイズが大きくなった状態で取り込まれていると思いますので、位置とサイズを調整します。プロパティ(表示されてない場合はF2キーを押す)で、位置、幅、高さを入力します。数値は、Step2の1で設定した四角形の数値に合わせます。今回は、上下左右15mmずつ大きい、240mm×327mmに設定したので、次のように入力しました。
- [Ctrl]+[Shift]+Gを数回押して、グループ化を解除します。Step2の1で設定した四角形を削除します。
Step4 カラー設定について
[ファイル]メニューの[ドキュメントの設定]の[カラーマネジメント]の項目で、[画面上でプリンタをシュミレートする][全ての色をプリンタ空間に変換する]にチェックを入れておくと、上の方で設定しているICCプロファイルに基づいて、画面上で色を確認できます。Scribus上でオブジェクトの色を調整する場合は次の要領で行えます。
- オブジェクトを選択し、プロパティ(F2)で設定している色を確認する。
- メニューバーの[編集]メニューより[色]を選択。
- 1で確認した色を選択後、[編集]をクリック。
- [カラーモデル]を[CMYK]に変更後、右のスライダーで調整し、[OK]を押すと変更されます。
Step5 PDFにエクスポート
- [ファイル]-[エクスポート]-[PDF形式で保存]を選択すると、何も問題ない場合は、PDF作成画面が表示されるので各設定を行います。
各項目の上にマウスオーバーさせるとヒントが表示されるので参考にできます。
[色]タブでは、[プリンタ]を選択します。
[製版]タブで[切り取りマーク][裁ち切りマーク][登録マーク]にチェックを入れると、四隅のトンボとセンタートンボが付きます。下の、[ドキュメントの裁ち切りを使う]にチェックを入れます。
[保存]を押すとPDFファイルが作成されます。 - PDF作成画面が表示されず、[プリフライト検証]画面が表示されたときは、データに不備がある可能性があります。
まずは、PDFのバージョンを確認した上で、エラー内容を確認します。
プリフライト検証のチェック項目は、[ファイル]メニューの[ドキュメントの設定]の[プリフライト検証]の項目で設定できます。
設定によっては、埋め込み画像が、設定している最低解像度以下の場合などでもエラーになります。
というわけでトンボつきのPDFができました。
カラーモードは、上記[PDF形式で保存]の[出力の目的]で[プリンタ]を選択していればCMYKになると思います(たぶん。。。)
実際これで問題なく印刷してもらえるのかどうかは、残念ながらまだ機会がないので検証できておりません。。。
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